時流を読んで商機をつかむ【月刊ガソリンスタンド連載第18回】

車のミライ

コロナ禍以降、めまぐるしく世の中が変わっています。7月末には、日本銀行が追加利上げを決定。急激に円高、株安が進みました。日本は長らく超低金利時代だったわけですが、3月にマイナス金利政策が解除され、金利は上昇傾向にあります。これはどのような企業にとっても大きな転換となりますが、昨今、自動車業界やレンタカー業界に少なからず影響すると見られる変化も少なくありません。こうした「時流」を読むことこそが、商機をつかむことにつながると私は考えています。

物流を取り巻く現状はレンタカー業界にとって追い風

 物流業界の現状は、レンタカー業界にとって大きな追い風となっています。経済産業省、国土交通省、農林水産省が発表した「我が国の物流を取り巻く現状と取組状況」によると、物流業界は深刻な課題に直面しています。

 最大の課題は「ドライバー不足」です。Amazonなどネットショッピング業界の急成長に伴い、ラストワンマイル配送の需要が増加する中、ドライバーは不足しており、労働力不足が顕在化しているのです。また、高齢化も進んでおり、45歳以上の運転者が全体の約7割を占めています。ドライバー不足に拍車をかけたのは「物流の2024年問題」です。24年4月に施行された働き方改革関連法により、トラックドライバーの労働時間や拘束時間、連続運転時間などが規制されました。これにより、すでに現場では人手不足が深刻化しているといいます。28年度には約27・8万人のドライバーが不足し、30年には全国で約35%の荷物が運べなくなると予測されています。

 このような状況下から、近年、個人で軽貨物運送業を開業する人が増加しています。Amazonでは、Uber Eatsのように個人に荷物を運んでもらう「AmazonFlex」を開始しており、ラストワンマイル配送を委託しています。

 しかし、個人の方が物流を担うには「車両」が不可欠です。軽貨物運送専用車は、いわゆる「黒ナンバー」の軽自動車。業務レンタカーはこの需要に目を付け、現在、黒ナンバー車をレンタルして軽貨物運送業を始めたいと考えている個人の方に向けたマーケティング施策をスタートしています。



(画像出展:経済産業省・国土交通省・農林水産省「我が国の物流を取り巻く現状と取組状況」)

「人手不足」は新たな商機を生む

 人手不足は、物流業界だけに見られるわけではありません。タクシー業界の人手不足を受け、政府は24年4月「ライドシェア」を解禁しました。ライドシェアとは、さまざまな国で見られる自家用車活用事業です。東京都を皮切りに、現在も続々と導入エリアが広がっています。現在は時間帯や台数を限定して運行されていますが、8月には昨今の酷暑などに鑑みて、国土交通大臣が制限を緩和する方針を明らかにしました。

 ライドシェアに乗り出す個人が必要なのもまた「車両」です。自家用車でもライドシェアは可能ですが、月々2万円台から借りられる弊社のレンタカーは、自家用車を持たずにライドシェアを始めたいというニーズをお持ちの方とも相性が良いと考えています。もちろん、カーリースや中古車購入など他の選択肢もあるわけですが「まずやってみたい」という方からすれば、1ヶ月単位で安価に借りられるレンタカーの魅力は大きいはずです。

 AmazonFlex然り、ライドシェア然り、個人が車両を使って収入を得る機会というのは確実に増えています。こうした事業に参画する方への車両提供は、今の時代だからこそ生まれた商機です。

画像出展:国土交通省「国土交通省におけるデジタル行財政改革の取組」

時流を読んで商機をつかむ

 物流業界の課題やライドシェアの台頭は、レンタカー業界にとって大きな商機となっています。しかし、これらの機会を確実にものにするためには、単に需要に応えるだけでなく、時流を読み、先を見据えた戦略が必要です。たとえば、このような動きが加速すれば、レンタカー会社には、扱う車両の多様化やメンテナンスサービスの拡充なども求められるようになるでしょう。また、物流業者やタクシー業者などとの提携なども選択肢に入ってくるかもしれません。

 考えてみれば、業務レンタカーも「車離れ」という時代にマッチしたからこそ、多くの方にご利用いただけているのでしょう。まだまだ綺麗でメンテナンスが行き届いている中古車を有効活用したいという気持ちで始めたこの事業ですが、この「もったいない精神」も今思えば時流を読んだ末の判断だったのかもしれません。

 時代は、常に変化しています。時流の流れが速い今はとくに、先見の目を持ち、先回りしてニーズを読み解くことが肝要です。

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田川 英紀
19歳から自動車販売店にて勤務を経て26歳で現在の(株)カーチョイスを設立。現在45歳。2児の父。26年間自動車販売を経験してきたプロの目から見た自動車業界の記事を情熱を持って書きます。中古車販売業者は競合が何万店もあり、どれだけ頑張っても売上が伸びないため、「このままでは倒産してしまうかもしれない」という思いに暮れることもありました。そして、大きく方向転換しなくてはという思いと、人に喜んでもらえる仕事がしたいという思いから、「業務レンタカー」という仕事が誕生しました。
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