代車とは? 借りる際の費用や利用時の注意点をプロが解説【FP監修】

レンタカーの使い道

ざっくり要約!

  • 代車とは、車検、修理、納車待ちなどで自分の車が使えない期間に、販売店や整備工場などから貸し出される代わりの車
  • 代車は基本的に無料で借りられるが、突発的な事故や故障で修理を依頼するなどの場合は、レンタカーが手配され有料になることがある
  • 代車の利用期間には上限があり、車種・グレードは選べないことが多いなどの注意点がある

車検や修理などで愛車を預ける際、代車を貸してもらえる場合があります。

代車があれば、通勤や子どもの送り迎えなど日常生活に支障が生じなくなるでしょう。一方で、必ずしも無料で借りられるとは限らず、店舗や整備工場などによっては用意がない場合もあります。

この記事では、代車を借りられるケースや利用時の注意点などについて分かりやすく解説します。

代車とは?

代車は、車検や故障時の修理などで自身の車が使えないあいだ貸し出してもらえる代わりの車です。

自動車販売店や整備工場などが顧客向けに提供するサービスの1つであるため、基本的に無料で借りることができます。

代車を借りることができれば、自身の車が手元にないあいだも通勤や買い物、子どもの送迎など日々の移動に支障をきたすことなく、普段通りの生活を送れるでしょう。

代車が借りられるケース

代車が借りられる主なケースは以下の3つです。

  • 車検に出すとき
  • 修理に出すとき
  • 納車を待っているとき

車検に出すとき

車検(自動車検査登録制度)は、車が所定の安全性や環境基準などを満たしているかを確認するための検査です。

車検の作業時間は依頼する業者や車の状態などで異なりますが、通常は1日〜2日ほどかかるため、その間の移動手段を確保するために代車を貸してもらえます。

業者が用意する代車の台数には限りがあるため、利用する場合は基本的に予約が必要です。車検の日程調整をする際に、代車が必要な旨を伝えておきましょう。

修理に出すとき

故障した車を修理しているあいだ、整備工場やディーラーなどから代車を貸してもらえる場合があります。

車の修理にかかる日数は、損傷箇所や作業内容などで異なります。

小さなキズや凹みの修理であれば半日〜2日ほどで終わるでしょう。一方、エンジンルームの損傷やフレームのゆがみなどは、修理期間が1か月以上になるケースもあります。

修理期間が長引く可能性があり、そのあいだ車がないと生活に支障が生じる場合は、事前に代車を借りられるか確認しておくとよいでしょう。

納車を待っているとき

車を買い替える際、乗っている車を売却してから新しい車が納車されるまで一定期間が空く場合があります。

自動車販売店に車の在庫があれば1〜2週間で納車されるのが一般的です。一方、メーカーに発注して車を生産する場合、納車まで1〜3ヶ月ほどかかる可能性があります。

車を売却してから納車までのあいだ車がないと困る場合は、自動車販売店に代車を用意してもらえます。

代車はいくらで借りられる?無料ではないケースも

代車は基本的に無料で貸してもらえますが、業者によっては有償での利用となります。また、まったく代車を借りられないケースもあります。各ケースについて詳しくみていきましょう。

無料で借りられるケース

車検や点検など予約をして車を一定期間預ける場合や、新車の納車待ちのあいだは、基本的に無料で代車を借りることが可能です。

車を修理に出す場合も、突発的な依頼でなければ無償で代車を利用できます。

ただし、ガソリン代は自己負担となるのが一般的です。返却時にはガソリンを満タンにするというルールが設けられることも多いため、一定のガソリン代はかかるでしょう。

有償になるケース

代車が他の予約ですべて埋まっているときは、レンタカーが手配されることがあります。この場合、レンタカー代は利用者が負担するのが一般的です。

とくに、突発的な事故や故障で車の修理を依頼すると、業者が代車を用意できず、有償での利用となる可能性が高まります。

また、業者や店舗によってはそもそも代車を用意しておらず、レンタカー会社が紹介されるケースもあります。

レンタカーを代車として利用する場合、費用の相場は1日あたり5,000〜10,000円程度です。

借りられないケース

「予約がすべて埋まっている」「代車の用意がない」などのケースでは、代車を借りられないケースもあります。

特に、車検の繁忙期である12月と3月、自動車販売店の決算期である3月と9月などは、代車の予約が埋まりやすく、借りられない可能性が高まります。

また、1ヶ月を超えるような長い期間、代車を借りるのは困難です。

特に近年は、世界的な半導体不足や物流の混乱などの影響で、車種によっては納車まで半年〜1年ほどかかるケースもあり、代車を借りられないケースがあります。

代車を借りるときの注意点

続いて、代車を利用する際に押さえておきたい注意点を解説します。

長期間借りられない場合がある

代車を利用できる期間には上限が設けられており、一般的には2週間〜1ヶ月で返却しなければなりません。

代車の貸し出しが長期化すると、他の顧客が利用できなくなってしまいます。そのため、利用する期間が1ヶ月を超える場合は、代車の貸し出しを断られる可能性が高いのです。

車種やグレードは選べない

店舗や業者が用意する代車には数に限りがあるため、車種やグレードを利用者が自由に選べるわけではありません。

預けた車と同等の車種・グレードの代車が用意されることもあれば、在庫の状況によっては異なる車が用意される場合もあります。

車検や修理、車の購入などをする際は、代車として用意されている車を事前に確認しておくとよいでしょう。

追加料金が発生する可能性がある

代車の貸し出し期間を延長したときや規定の走行距離を超過したときは、追加料金を請求されることがあります。

また、代車の使用中にぶつけたり、こすったりなどした場合、修理費用を請求されるかもしれません。

代車を借りる際は、追加料金がかかるケースについてもよく確認しておきましょう。

また、返却時に自身が付けた覚えのないキズや凹みを指摘され修理費用を請求されるトラブルを防ぐためにも、使用前に代車の状態をよく確認することが大切です。

知っておきたい!代車の「保険」

代車を運転中に事故を起こした場合、補償は受けられるのでしょうか。

実は、貸し出す業者によっては代車に任意加入の自動車保険(任意保険)がかけられていない場合があります。

ここでは、代車を借りる際に知っておきたい保険について詳しく解説します。

代車の保険加入は義務ではない

代車への保険加入は、貸し出す側の義務ではありません。業者によっては、任意保険に加入していない、あるいは補償内容が限られる場合もあります。

任意保険の補償が不十分である代車で事故を起こしてしまうと、車の修理代や相手への損害賠償などで多額の自己負担が生じる可能性があります。

代車を借りる際は、任意保険に加入しているかどうかや補償内容などをよく確認することが大切です。

「他車運転危険補償特約」とは

他車運転危険補償特約(他車運転特約)とは、他人の車を運転しているあいだに起きた事故による損害を補償する特約のことです。

加入中の任意保険にこの特約が付帯されていれば、代車の運転中に事故を起こし、相手にケガを負わせたときや他人のモノを壊したときなどに、自身が加入する任意保険の保険金が支払われます。

また、加入している任意保険に車両保険が付いていると、事故により代車が壊れたときに修理費用等もカバーされます。

代車を利用する際は、加入している任意保険に他車運転特約が付いているか確認しておきましょう。

「代車費用特約(レンタカー費用特約)」とは

代車費用特約とは、事故や故障で自身の車が使えなくなったときに代わりの車を利用するための費用を補償する特約です。「レンタカー費用特約」とも呼ばれます。

加入している任意保険に代車費用特約が付いていると、有償で代車を利用する場合やレンタカーを借りる場合の費用が補償されます。

ただし、代車費用特約には保険金の支払限度日数が定められており「レンタカーの利用開始日からその日を含めて30日」までが補償対象となるのが一般的です。

車が突然故障して走行できなくなり、自己負担で代車を確保することになったときに備えて、加入中の任意保険に代車費用特約がセットされていないか確認しましょう。

無料で代車を借りられないときはレンタカーを検討しよう

店舗に在庫や取り扱いがないなどの理由で代車を無料で借りられないときは、自身でレンタカーを借りるのも1つの方法です。

とくに、代車が必要な期間が1ヶ月を超える場合は「長期レンタカー」を利用したほうがお得なケースが少なくありません。

ここで、長期レンタカーで小型普通車(マーチ、フィットなど)を1年間借りる場合と代車を有償で利用する場合の費用をシミュレーションで比較してみましょう。

計算条件は以下の通りです。

〇計算条件

  • 代車:1日あたり5,000円の利用料金がかかると仮定
  • 長期レンタカー:業務レンタカーで小型普通車B-1クラス(1ヶ月料金36,300円)を借りると仮定

上記条件での試算結果は、以下の通りです。

(単位:円)

代車長期レンタカー
1ヶ月150,00036,300
2ヶ月300,00072,600
3ヶ月450,000108,900
4ヶ月600,000145,200
6ヶ月900,000217,800
1年1,825,000435,600

※1ヶ月は30日、1年は365日として計算

試算結果をみると、有償で代車を利用するよりも長期レンタカーを借りるほうが、全体的にコストは安くなっていることが分かります。

また、長期レンタカーであれば車種やグレードの選択肢が多く、新しい車を選んでいる段階から借りることも可能です。

「車検の満了が迫っている」などの理由でやむを得ず乗っている車を先に手放すことになったときは、長期レンタカーの利用を検討するとよいでしょう。

まとめ

代車は、車検や修理などでマイカーが使えないあいだ借りられる代替の車です。基本的には無料で借りられますが、費用がかかる場合やまったく借りられない場合もあります。

また、代車は車種やグレードが自由に選べるわけではなく、1ヶ月を超えるような長期間借りることは困難です。代車が借りられない場合や納車待ちなどで長期間車が必要なときは、より費用を抑えられる長期レンタカーがおすすめです。

業務レンタカーでは、貸出期間が1ヶ月以上の長期レンタカーに対応した車種を多数用意しております。代わりの車を長期にわたり確保したい場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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監修者:品木彰
金融ライター・ファイナンシャルプランナー。2018年からライターとして活動。大手生命保険会社での7年半の実務経験を活かし、保険・資産運用・不動産など、お金にまつわる専門的な知識を一般向けにわかりやすく発信。現在、さまざまなメディアでお金に関する記事の執筆や監修を担当している。

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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田川 英紀
19歳から自動車販売店にて勤務を経て26歳で現在の(株)カーチョイスを設立。現在45歳。2児の父。26年間自動車販売を経験してきたプロの目から見た自動車業界の記事を情熱を持って書きます。中古車販売業者は競合が何万店もあり、どれだけ頑張っても売上が伸びないため、「このままでは倒産してしまうかもしれない」という思いに暮れることもありました。そして、大きく方向転換しなくてはという思いと、人に喜んでもらえる仕事がしたいという思いから、「業務レンタカー」という仕事が誕生しました。
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