車が長期的に必要だが、購入するほどの余裕はない。
こんなときに思い浮かぶのが、カーリースという選択肢かと思います。
しかし実際のところ、
「カーリースって実際どうなんだろう?」
「リスクが高いって聞くけど、どういう危険があるんだろう?」
と、カーリースのリスクを具体的にイメージするのは難しいと思います。
そこで今回は、リアルな失敗事例をもとに、カーリースの注意点について解説していきます。ぜひ参考にしてください。
カーリースの仕組み
カーリースは、利用者に代わってカーリース会社が購入した車を、月々一定の費用を支払って利用するサービスです。車の所有者はカーリース会社で、使用者はカーリース会社との契約のもと利用します。
料金の考え方では、「契約期間中にどれだけ車両の価値が下がったか」が重要になります。
例えば「契約開始時の車両価値が300万円」「契約満了時の車両価値が200万円」とすると、差額の100万円が契約期間中の車両分料金に。
さらにその100万円を契約月数で割った額が、月々の料金となります。
(実際にはこの車両価格に加えて、保険料や税などの維持費も含まれます。)
具体的な計算方法は下記をご覧ください。
なおカーリースとレンタカー、カーシェアとの違いはこちらの記事をご覧ください。
【失敗事例から考える】カーリースをおすすめしない理由
さて、ここからはカーリースにまつわる失敗事例をもとに、
「カーリースのリアルな部分が知りたい」
「カーリースのリスクって実際どうなの?」
といった疑問を解決していきます。
失敗事例1.状態の悪い車を貸し出されて後悔した
「カーリース契約したけど、毎回ボロボロな車しかよこさない。Dレンジは点滅するしスマートキーは感知しない、ルームライトはつかない。極めつけにガソリン表示も壊れてるみたい。相談しても『問題ありません』と言われて最悪。」
ゴミ出し行くために車出したら、それまでガソリン半分ぐらい入ってたのに(表示上は)気がついたらガソリン表示消えてめっちゃノロノロ運転になったんだが
— \ウメェ/ 🐑 (@furaib_o) May 31, 2021
1台はカーリースしてるけど毎回クソみたいな車しかよこさないから6月で解約切ろうと話進めてた矢先のこれよ🤦♀️
— \ウメェ/ 🐑 (@furaib_o) May 31, 2021
Dレンジ点滅、ルームライトつかない、スマートキー感知しないの三拍子揃ってんのに運転に支障は出ないからそのまま乗ってもらって平気ですとか言うしよ
— \ウメェ/ 🐑 (@furaib_o) May 31, 2021
これはカーリースを契約したものの、状態の悪い車を貸し出されたパターン。
通常の新車カーリースではなかなか起こらない現象ではありますが、中古車を扱う「短期カーリース」で起こりうる失敗です。
中古車は車両によって状態が大きく異なることから、事前に車両の状態を確認しておくことが必要でしょう。
とくに車の扱いに慣れていない方は、知識のある方に代理で車の状態確認を行ってもらってください。
契約後の途中解約は高額な違約金が必要になります。慎重な契約を心がけましょう。
なお短期カーリースについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
失敗事例2.車に傷をつけてしまうのが怖い
「カーリース契約したけど、免許取りたてで新車、ましてやカーリースにしたことを後悔……。駐車とかできるかなぁ……。」
カーリースした車が土曜日納車予定なのだが…免許取り立てで新車、ましてやカーリースにした事に結構後悔…運転出来るかなぁ…駐車とか出来るかなぁ(;´д`)
— におぴよきんぐ (@puri_puri124) July 24, 2019
運転に慣れていない時期にカーリース契約をし、後悔したパターン。
この方の後悔ポイントとしては、「カーリースには傷をつけられない」というプレッシャーからくるものでしょう。
カーリースの場合、修理費用が自己負担になるだけでなく、追加支払いが発生するリスクがあるからです。
上記でも解説しましたが、カーリースの料金は「車両の価値」をもとに算出されています。
傷を修理した経緯によって車両価値が下がってしまった場合、契約満了時に予定外の支払いが必要になることがあるのです。
運転に自信のない方や初心者ドライバーにとって、カーリースはハイリスクであることを覚えておいてください。
失敗事例3.中途解約をしたら高額な違約金が発生した
「カーリースを途中で解約したら、高額な違約金を一括請求されました。」
「カーリース契約期間中に人身事故を起こした知人が、免許を取り上げられたにも関わらず毎月のリース料を支払い続けています。」
日本は7年リースで契約したら解約ができず、途中で人身事故をおこして免許とりあげられた知人が、毎月4万9千円のリース料だけ払いつづけています。米国のリースは違うんですね、目からウロコ。
— 梅田香子🇺🇸「スポーツライターの24時間(ダイヤモンド社)kindle出版! (@yokoumeda) October 14, 2020
これは、中途解約のリスクをモロに受けてしまったパターンです。
カーリースは、基本的に中途解約がNG。
そのため、どんな理由があろうと中途解約となれば高額な違約金が発生してしまうのです。
違約金とはいえ、残りのリース料のほとんどを一括で支払うことになりますので、結果として大きく損をすることになります。
これをもとに考えると、事例で紹介した「人身事故で免許を無くした方」については、高額な違約金を支払うよりもリース継続を選択したとも考えられますね。
カーリースを契約する際は、中途解約に関する大きなリスクが伴うことを忘れないでください。
失敗事例4.解約時に(残価精算による)高額な請求をされた
「カーリース解約時、コロナの影響で車の市場価格が下がったといわれ、追加料金を請求された。」
信用を売買する会社で小銭惜しんで信用逃したら意味ないんですけどね。
リース会社は目先の利益に走るんですかね。
自分もリース車輌解約のときに市場価格がコロナで下がっていてとか訳わからん増額されましたね。二度と使わないですよ。
(笑顔)カーリースみたいなとこですけど。
— 伊勢守@障害、児童、高齢者福祉 (@isenokami1508) October 20, 2020
契約終了時の残価精算による失敗例です。
カーリースは、(契約内容によりますが)解約時に残価精算による支払いが発生する可能性があります。
これは契約満了時点で車の査定価格が予想より低くなってしまった場合に、追加で支払いが必要になるというものです。
今回のケースではコロナウイルスによる事情とのことですが、このほかにも「事故を起こして修理した場合」などでも車両価格が下がりますのでご注意ください。
また、一部のカーリース広告では「月々料金のみ」をうたっているにも関わらず、実際には契約満了時に残価精算による支払いが必要だった、というケースも見受けられます。
キャッチ―な広告を鵜呑みにし誤った認識で契約してしまうことがないよう、契約内容を念入りに確認してください。
なお、カーリースのメリットおよびデメリットについて、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
カーリースに迷うなら「まずは長期レンタカー」が正解
カーリースのリアルな失敗事例をみて、
「カーリースはやっぱり私には向いてなさそう……」
「カーリース以外に、安く車を借りれる方法は何がある?」
と悩む方もいることでしょう。
そんな方におすすめしたいのが「長期レンタカー」という選択肢です。
レンタカーと聞くと、1日単位で借りるものという印象が強いかと思いますが、長期レンタカーなら週単位(ウィークリーレンタカー)や月単位(マンスリーレンタカー)で利用できます。
格安レンタカーであれば値段もカーリースとほぼ変わりません。
カーリースでは大きなリスクが心配ですが、レンタカーであればリスクも最小限で済みますので大変おすすめです。
カーリースと購入なら、どちらがお得?
「カーリースがだめなら、購入する選択肢もありかな?」
という方のために、カーリースと購入の違いについても簡単に紹介しておきます。
まず費用としては、中古車を購入するのが基本的には安く済むでしょう。
とはいえ、「まとまった購入資金がない」などの事情でカーリースを検討している方も少なくないはず。
そこで簡単に、「カーリースが向いている方と購入が向いている方」をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
なおこちらの記事では、カーリースと購入、レンタカー、カーシェアの違いについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
▶︎【徹底比較】車は購入・レンタカー・カーリースのどれがお得?
まとめ:自分にあった選択肢を見極めよう
今回はリアルな失敗事例をもとに、カーリースの注意点について解説しました。
カーリースの注意点をまとめると、次のようになります。
・車の運転に自信のない人は、カーリースを避けよう
・中途解約時は高額な違約金が発生することを覚えておこう
・契約終了時、残価精算があるかどうか確認をしておこう
カーリースは、一部の方にとっては便利なサービスですが、誤った認識・知識不足で契約するには大きなリスクを伴う契約です。
一部カーリース広告では誤認をまねく言い回しが使われている場合もあるため、十分に注意してください。
なお、カーリースに代わる選択肢としては「長期レンタカー」がおすすめです。
リスクを最小限に抑えた上で、カーリースとほとんど変わらない金額で利用できます。
気になった方はこちらの記事をぜひ一度ご覧になってください。
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田川 英紀
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