9月11日、首都圏などを襲った記録的な豪雨は、各地に浸水など甚大な被害をもたらしました。三重県の四日市市では、地下駐車場が浸水し、報道によれば270台以上が被害に遭ったといいます。
損害保険料率算出機構によると、車両保険の加入率は全体の42・7%(2024年3月末時点)。被害に遭った車両がどの程度、車両保険に加入していたか定かではありませんが、補償がない方も少なくないものと予想されます。
大切な車両と所有者を守る、保険。レンタカー事業においても「保険」は切っても切り離せない関係にあります。

出典:日本損害保険協会「自動車保険加入率の推移」
リスク回避後も残るリスクに備えることが「最低限の備え」
加入が義務づけられている自賠責保険は、ご存じのとおり、事故被害者の人身損害を最低限カバーする保険です。これでは不十分ということで、事故や水害、盗難、人的被害などを補償する任意保険の加入を検討するわけですが、車両保険の加入率が半数を下回っているということは、それだけ保険料の負担よりリスクを取る方が多いということの表れです。
ただ、降雨量は年々増えていることは目に見えており、「ゲリラ豪雨」や「線状降水帯」などこれまでなかった用語が生まれるほど、水害リスクは高まっています。地下駐車場に駐車しているという状況に鑑みれば、修理や代車の費用だけでも補償される保険に加入しておくべきだったといえるでしょう。

出典:国土交通省「一般社団法人日本損害保険協会『水災害リスクに対する損害保険について』」
もちろん、「たられば」を言えばキリがありません。しかし、「たられば」を予測し、適切に備える手段こそが保険です。保険は相互扶助の精神に基づいており、基本的にはリスクに応じて保険料が設定されます。つまり、リスクを下げれば保険料は下げられるわけですが、事故や自然災害のリスクをゼロにすることはできません。リスクを最大限回避したうえで残るリスクにのみ対応した保険に加入することこそが、最低限の備えだと私は考えます。 リスクの回避方法はひとつではありませんが、たとえば今回のような事例でいえば、地下駐車場に駐車しないことはリスク回避策のひとつとなるでしょう。昨年10月、住宅の火災保険における水災補償の保険料が、地域のリスクに応じて細分化されました。つまり、ある程度は水災による被害を受けるリスクは予想できるということです。ハザードマップを見て浸水リスクが低いエリアに家を持つ、あるいは駐車するというのも、安心・安全のため、そして余計な保険料の負担を避けるために有効なリスク回避策となります。
事業においては「リスクと収支のバランス」が保険選択の鍵
「保険」は、レンタカー事業においても利益、ひいては事業の継続性を左右する非常に大きな要素です。「レンタカーは事故が多い」というのは、日本の保険会社約40社の共通認識です。実際に、自動車事故の総数は減少傾向にある一方で、レンタカーの死傷事故件数は大きく減少しておらず、外国籍の方による事故件数はインバウンドの拡大から急増しています。

▲レンタカーの死傷事故件数の推移(全国)
レンタカー会社が負担する保険料は、一律ではありません。水害のリスクが高いほど水災補償の保険料が高くなるように、事故率の高さによって保険料は変わってきます。格安レンタカーは総じて事故率が高く、1台あたりの年間保険料が約8500円という例もあります。一方、業務レンタカーも格安の部類には入ると思いますが、事故率が低いことから、2024年の車両1台あたりの年間保険料は約1500円、今年も約2000円に抑えられています。その理由のすべてをお伝えすることはできませんが、統計的に事故率が高い21歳未満の方および国際免許証、外国運転免許証の提示のみでは貸し出し不可としています。これは機会損失にもなりますが、リスクと利益、そして支出のバランスを考慮して導き出した私なりの「最適な備え」です。
適切に設計することで、保険は強みに
現在、業務レンタカーではフランチャイズ店舗の拡大に注力しており、この約2年間で店舗数を20以上増やし、全国58店舗となりました。加盟店にも業界最低水準ともいえる保険料をすぐに適用できるため、これが業務レンタカーフランチャイズの大きな魅力のひとつにもなっています。
保険料はレンタカー事業に不可欠な固定費であり、利益率に直結する要素です。過度に削減すれば事故時に多額の損失を抱えるリスクがある一方で、適切に設計すれば「損害吸収の仕組み」として事業継続性を担保できます。
弊社では、貸し出しの制限に加え、フリート契約や大口契約を活かし、事故予防教育も取り入れるなどして、コストとリスクを最適化しています。保険を正しく設計することは、リスク対策であると同時に、事業を守る経営戦略でもあるのです。

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田川 英紀
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