10月21日に発足した高市政権。ガソリン税の引き下げや環境性能割の見直しなどの政策が注目されるところですが、総じてカービジネスにはプラスになる政権と見ています。一方で、経営者が見るべきは短期的な景気刺激策だけでなく、中長期的な動向であり、自らのビジネスの持続可能性を見極めることです。
「車を動かす経済」への期待
ガソリン代が安くなれば、ドライバーの負担が減るだけでなく、車を使う人が増え、ガソリンスタンドやレンタカーの利用も拡大することが期待されます。燃料コストの削減は物流業界にも好影響を与え、結果として「車を動かす経済」が活発になるという期待は高まります。
また、高市氏は新車購入の際にかかる環境性能割を2年間凍結する方針を示していますが、物価高騰が続く中で、車の購買意欲を後押しする有効な景気対策となるでしょう。環境性能割は、燃費の悪い車ほど負担が大きくなる税金であり、300万円の車で最大9万円ほど上乗せされることがあります。こうした税金の凍結は、新車を買いやすくする良い政策だと評価できます。
カービジネスの長期的な安定のためには、新車販売をしっかり行い、“車の流れ”を止めないことが極めて重要です。過去、コロナ禍の半導体不足によって新車の生産が滞った際、市場に流れる中古車の数が減り、結果として中古車価格が異常に高騰しました。現在は新車が作られるようになっていますが、中古車の数が少ないため値段は高いままです。中古車価格の高止まりは、中古車を手に入れにくい状況を生んでいます。高市政権による「車の流れ」を生み出す政策は、中古車を活用する我々業務レンタカー、そしてガソリンスタンドにとって追い風になるものと考えます。

出典:ファブリカホールディングス プレスリリース
多様性を尊重した市場づくりを
トヨタ スープラ(photoAC)
高市首相がトヨタのスープラに乗っているという話は、非常に好感が持てます。車を愛し、その文化や経済への影響を理解しているリーダーが政策を動かすというのは我々にとって大変心強いことです。
車両の環境性能の向上は、短期的な政策等によって遅れることはあっても、社会全体の流れとしては確実に進んでいくものです。しかしながら、高市氏のように古き良きものを愛し、大切にすることも「エコ」であり、多様性をも象徴していると思います。

既にあるもの(中古のガソリン車)を使わず、新たな車(新車のエコカー)を製造する過程で排出される二酸化炭素は、ガソリン車を製造する場合の2倍近くに及びます。また、新車のエコカーを買って16万キロメートル走行するより、5万キロメートル走行した中古のガソリン車を16万キロメートルまで再利用したほうが環境に優しいというデータもあります。一台の車両を多くの方が利用するレンタカーやカーシェアもまた、エコを体現した車の活用方法であり、こうした利用方法への支援は同時に景気対策のひとつにもなると思います。
通り一辺倒に環境性能の向上という道を突き進むのではなく、車を所有する人、使いたいときだけ車を借りる人、古い車を愛する人、新車好きの人……そのすべての価値観が共存できる社会こそ、これからの“車を動かす経済”の理想形だと私は考えます。カーライフには地域差や年齢差もあります。そういった意味では、高市政権には中古車市場や地方への支援も期待したいところです。
これからのカービジネスも多様性への対応が不可欠
高市政権による政策がどう転んだとしても、長期的にはやはりガソリンスタンド経営にとって向かい風と言わざるを得ません。弊社の中古のガソリン車を貸し出すというビジネスも、いずれ限界が来ることになるはずです。いずれ来る未来に備えるには、時代が変わってから動き出してはもう時すでに遅し。弊社は、エコカーや電気自動車の導入を視野に入れることはもちろん、「無人貸し出し」や「配達型レンタカー」など、多様なニーズに応える仕組みを整え始めています。
また、これまで「レンタル」のみを事業としていましたが、来年以降は「業務カーシェア」を本格的に始動させるつもりです。カーシェア事業については、次回のコラムで詳しくお話させていただこうと思いますが、これからのカービジネスは多様性への対応が不可欠であると考えています。
時代の変化を恐れず、国際情勢や国内の政策を見ながら、そして中長期的な市場を予測しながら、柔軟に発想を転換していくこと。それこそが、これからのカービジネスを生き抜く最大の鍵だと感じています。

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田川 英紀
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