カーリースのメリット・デメリットは? 個人事業主や法人のメリデメも詳しく解説

カーリースとレンタカーの違い
  • カーリースは初期費用が不要。毎月定額で新車に乗れる便利なサービス
  • 中途解約の場合の違約金や、走行距離の制限、残価精算などのリスクに注意
  • より柔軟に車を使いたい場合には、長期レンタカーがおすすめ

車を所有せず定期的に利用する方法として注目されている、カーリース。しかし、「購入する場合やレンタカー、カーシェアと具体的に何が違うの?」と気になっているという方も多いのではないでしょうか。

カーリースは、初期費用を抑えて、毎月定額で新車に乗れる便利なサービスです。ただし、細かな条件・ルールがあるため、利用する際には注意しておく点がいくつかあります。

この記事では、カーリースのメリット・デメリットから、個人事業主や法人でカーリースを活用する際のメリットも紹介します。メリット・デメリットを理解し、自分に合ったサービスを選択しましょう。

カーリースは購入・レンタカー・カーシェアと何が違う?

カーリースは、リース会社が購入・所有する車を、契約者が毎月定額のリース料金を支払って利用するサービスです。

マイカーを購入する場合、また、レンタカーやカーシェアで借りる場合と何が違うのかを一覧で比較します。

購入

レンタカー カーリース

カーシェア

契約期間

数時間~

1年~

30分~

費用(料金)

高額

格安レンタカーを利用可能

契約内容によって割高になる場合も

料金は割高

支払い体系

メンテナンス費用などで急な出費も

定額のレンタカー料金

月額で定額(メンテナンス費用がかかる場合も)

月額で概ね定額

車庫証明

必要

不要

必要

不要

車種の自由度

自由

空き状況による

概ね自由

空き状況による

燃料費(ガソリン代)

自己負担

自己負担

自己負担

カーシェア会社の負担

ナンバープレート

通常ナンバー

「わ」ナンバー

通常ナンバー

「わ」ナンバー

契約時の手続き

手間がかかる

簡単

手間がかかる

簡単

初期費用

必要(頭金等)

不要

不要

必要(ただし少額)

途中解約のリスク

違約金あり(ただし少額)

原則途中解約は不可

使用分のみの支払い

細かな条件は、契約するディーラーやレンタカー会社、リース、カーシェア会社によって異なります。

カーリースは、購入やレンタカー、カーシェアと比べて、初期費用を抑えて定額で新車に乗れる点が魅力です。ただし、中途解約時のリスクや走行距離の制限など、利用時のルールが細かく決まっている点はデメリットとなります。

マイカーを購入する場合、自由度の高さが魅力ですが、税金や車検、メンテナンスにかかる維持費が発生します。また、必要なときのスポット利用や短期での利用の場合、レンタカーやカーシェアも便利です。

車を利用する目的やライフスタイルに応じて、自分に合ったサービスを選びましょう。

▶【料金シミュレーション】カーリースとレンタカーの違いを徹底比較!

カーリースを利用するメリット・デメリット

カーリースは、初期費用を抑えて定額で新車に乗れる便利なサービスですが、利用にあたって細かなルールが設けられている点も知っておく必要があります。

ここでは、カーリースを検討するうえで知っておきたいメリット・デメリットを解説します。

メリット

カーリースのメリットには、まとまった資金がなくても新車に乗れる手軽さと、維持費が定額で予算が立てやすい面などが挙げられます。

初期費用がかからない

カーリースでは、車両の購入時に必要な頭金や税金、登録費用などの初期費用はかかりません。短期カーリースなど一部のサービスを除き月額料金のみで新車に乗れるため、初期費用を用意するのは難しいけど新車にこだわりたいという方にもおすすめです。

▶半年だけでもOK!「短期カーリース」の料金と格安で借りる方法は

毎月定額で車を利用できる

カーリースは、毎月定額で車を利用することができます。マイカーを維持する場合には、年に1度の自動車税の支払いも必要ですが、維持費を均等化できるカーリースなら、家計や事業での出費の計画が立てやすい点もメリットです。

メンテナンス費用は基本的には利用者の負担となりますが、契約プランやオプションによっては、メンテナンス費用が含まれるプランもあります。

車が選べる

すべてではないものの、カーリースは利用者が選んだ車種とオプションでカーリース会社が車両を購入し、利用者に貸し出されるケースも見られます。

この場合、希望のメーカーや車種、カラーを自由に選べるほか、リース会社によっては特別仕様車のオーダーも可能です。レンタカーやカーシェアでは、空き状況によっては車種が選べない場合も多いので、カーリースは車種にこだわりのある方にもおすすめできます。

デメリット

カーリースを利用するうえでは、距離制限と中途解約、残価清算の3点のルールについて知っておく必要があります。

▶カーリースはやめとけといわれる4つの理由。後悔しないために知っておくべきこと

走行距離に制限がある

カーリースの契約では、年間、また月間での走行距離に上限が設定されるのが一般的です。

走行距離の上限を超過した場合、超過した距離1kmにつき、5〜10円程度の追加精算が発生しますので、年間、月間でどの程度走行するかをよく計算してから契約するようにしましょう。

リース料以外の費用がかかる

契約期間中の燃料費はもちろん、契約プランによっては、リース代以外にオイル交換やタイヤ交換、車検などのメンテナンス費用がかかる場合があります。

オプションでメンテナンス込みのプランも選べますが、月額料金が高くなってしまいますので、どちらがお得かを比較して検討するようにしましょう。

途中解約で違約金がかかる可能性がある

リース契約は、基本的に契約期間中の解約や契約内容の変更はできません。やむを得ない理由で中途解約をした場合、違約金として残りの期間のリース料を一括で支払う必要が生じる可能性があります。

転勤や事業の縮小などで車が不要になる可能性がある場合は、契約期間を短期に設定しておくようにしましょう。

残価精算が必要なケースがある

リース契約に残価が設定されている場合、契約満了時に残価清算が必要なケースがあります。残価精算の要否は、契約方式によって異なります。

  • オープンエンド:残価を開示し、契約満了時の車両価値が下回ると残価精算の可能性あり
  • クローズドエンド:残価は非開示。残価精算は無いが、月額は割高な傾向あり

オープンエンドでは、契約終了時の残価が開示され、残価精算が必要になるケースがあります。対して、残価の開示されないクローズドエンドでは、契約完了時の残価精算は不要ですが、オープンエンドと比べてリース料は割高に設定されます。

契約時に、残価精算についての条件も確認しておくようにしましょう。

法人や個人事業主がカーリースを利用するメリット・デメリット

カーリースは、法人や個人事業主にとってもメリットの多い車の活用方法といえます。

とくに、法人での利用の場合、経費処理を簡略化できる点が魅力です。ただし、個人での利用と同様に、契約に当たっては細かなルールが適用される点は注意しておきましょう。

ここでは、法人や個人事業主がカーリースを利用するメリット・デメリットを解説します。

メリット

法人利用の場合は経理処理の負担軽減と、管理のしやすさが大きなメリットとなります。

個人事業主は全額経費にできる

個人事業主がカーリースを利用する場合、リース料金を全額経費として計上できます。

リース契約では、契約内容によって経理上の分類が異なります。

  • ファイナンス・リース:貸し手が借り手の代わりに資産を購入し、借り手に貸す取引
  • オペレーティング・リース:借り手が金銭を支払い、貸し手から資産をレンタルする取引

リース契約がオペレーティング・リース取引に分類される場合、リース料金を全額経費として計上することが可能です。

個人事業主がリース料金を全額経費にできるのは、事業専用での利用が前提です。家事按分が必要になるケースや契約形態により会計処理が異なる場合がありますので、最終判断は税理士に確認してください。

経費精算が楽

カーリースの場合、月々に支払うリース料を経費として一括処理できますので、経費精算が非常に楽になります。

車を購入した場合には、車両代金は減価償却の対象となります。また、税金や保険料などは仕訳が異なるため、経理処理の手間がかかってしまいます。社用車として複数台の車両を使用する場合も、カーリースなら経理コストを大幅に軽減できます。

管理の負担が軽減する

カーリースは、車両の所有者がリース会社となるため、登録手続きや税金の納付などの諸手続きはリース会社がおこないます。車両入替時の名義変更の手続きもリース会社が代行してくれますので、負担軽減に繋がります。

また、メンテナンス込みのプランで契約すれば、車両のメンテナンスの手間も省略できますので、複数台の社用車を保有する法人にもおすすめです。

デメリット

法人や個人事業主では、カーリースの支払いや契約期間の縛りがデメリットとなってくる場合があります。

事業が不安定だとリース料等の支払いが負担になる

カーリースでは、契約期間中は継続してリース料の支払いが必要となります。売上の変動が大きい事業や季節性の高い事業などで売上が不安定な場合、毎月定額の支払いが負担になってしまう可能性があります。

社用車を購入した場合には、支払いが完了すれば車両代金の継続的な支払いは不要なため、事業に波がある場合にはキャッシュフローに余裕があるタイミングで車両を購入しておくのも1つの方法です。

長期利用すると購入より総額が高くなる可能性がある

月額料金にはリース会社の利益も含まれています。そのため、長期間利用する場合、社用車を購入する場合よりも支払い総額が高くなってしまう可能性があります。

カーリースには走行距離の制限があります。長期間利用する場合、走行距離を超過するリスクが高まるため、超過精算が生じる可能性にも注意が必要です。

事業縮小や廃業時のリスク

カーリースは原則として契約期間途中の解約や変更はできません。事業の縮小や廃業に伴い、やむを得ず中途解約となってしまった場合、高額な違約金の支払いが発生してしまうリスクがある点には注意が必要です。

事業が安定しないうちには、契約期間を短めに設定しておくなどのリスクヘッジをしておくようにしましょう。

カーリースに向いているのは?個人利用・法人利用に分けて解説

カーリースは、一定期間は確実に車を利用する方や通勤・通学で近場での利用が中心な方などに向いています。

ここでは、個人利用と法人利用のそれぞれで、どんな人にカーリースが向いているのかを解説します。

個人利用

個人利用の場合、カーリースは少ない費用負担で手軽に車を利用できる点がメリットになります。

  • 初期費用を抑えたい人
  • 車の維持費を一定にしたい人
  • 数年ごとに新車を乗り換えたい人

所有にこだわらないから、手軽に新車に乗りたい人などにはカーリースの仕組みは便利です。カーリースは、契約満了時に新しい車種と入れ替えることもできますので、数年ごとに新車を乗り換えたいという人にもピッタリです。

法人利用

法人・個人事業主の場合、コストの経費化と経理処理の負担軽減がカーリースの主なメリットになります。

  • 車の維持費を全額経費にしたい場合
  • 継続かつ安定した事業をおこなっている場合
  • 経理処理を簡略化したい場合

カーリースの場合、減価償却の計算や、細かな仕訳は不要です。毎月のリース料金を一括で経費計上できますので、経理処理の簡略化につながります。

また、初期費用を抑えたい場合や、社用車として使用するに「わ」ナンバーを避けたい、という場合にもカーリースの利用が適しています。

▶レンタカーは法人契約できる!メリット・個人利用との違い・比較のコツを伝授

カーリースにリスクを感じる個人・法人におすすめなのは「長期レンタカー」

カーリースは初期費用を抑えて、かつ毎月定額で車を利用できる便利なサービスです。しかし、中途解約による違約金や走行距離の上限など、契約内容によってはリスクを感じてしまう方もいるでしょう。

週単位・月単位で借りられる長期レンタカーは、カーリースよりも契約の縛りが緩く、気軽に利用できるサービスです。

長期レンタカーの仕組みやメリット、おすすめの方のタイプなどを解説します。

長期レンタカーとは?

長期レンタカーとは、週単位や月単位でレンタカーを借りられる、レンタカー会社のサービスです。

大手レンタカー会社の一部や格安レンタカーでは、ウィークリープランやマンスリープランが用意されており、1日単位でのレンタルよりも割安で車を借りることができます。

一例として、業務レンタカーの1日・1週間・1ヶ月の料金を紹介します。

クラス

1日 1週間

1ヶ月

A-1クラス:軽自動車

(モコ・アルト・EKワゴン・ライフなど )

3,300円 7,700円 26,400円
A-2クラス:軽自動車ミニ

(モコ・アルト・EKワゴン・ライフなど )

3,740円 11,000円 29,700円
A-3: 軽ハイトールワゴンなど

(タント・モコ・アルト・EKワゴン・ライフなど )

4,290円 13,200円 33,000円
A-4: 軽ハイトワゴンなど

(ワゴンR・タント・パレット・ルークス )

4,840円 14,850円 36,300円
A-5:軽ハイトワゴンなど

(ワゴンR・タント・パレット・ルークス )

5,500円 16,500円 39,600円
B-1クラス:普通車ミニ

(マーチ、パッソなど )

4,840円 16,500円 36,300円
B-2:コンパクト

(フィット・ポルテ・ラウムなど )

5,720円 17,820円 39,600円
B-3クラス:普通車コンパクトミニ

(フィット・ポルテ・ラウムなど )

7,700円 18,700円 44,000円
B-4クラス:普通車コンパクト

(プリウス、フィット・ポルテ・ラウムなど )

9,680円 19,580円 47,850円
B-5クラス:ミニバンなど

(エスティマ、ノア、30系プリウスなど )

10,780円 21,780円 51,700円
Fクラス:商用車バン(ガソリン車)

(プロボックスバン、ハイゼットカーゴ)

5,830円 18,700円 42,680円

※すべて税込価格 ※2025年10月現在

たとえば軽自動車なら1ヶ月26,400円からと、非常に割安な料金でレンタカーを利用できます。

カーリースの場合、契約期間が1年~5年と年単位になりますが、長期レンタカーなら1ヶ月単位で利用できますので、必要な時期だけスポットで利用する場合にも便利です。

マンスリーレンタカー1ヶ月の料金はいくら? 格安で借りる方法を完全ガイド

車種別料金をcheck!

カーリースにはない長期レンタカーのメリット

長期レンタカーは、カーリースよりもルールが柔軟で、気軽に利用できる点がメリットです。

1週間・1ヶ月単位でレンタルできますので、ライフスタイルや事業の変化に合わせて、必要な時だけ車を使うことができます。契約期間を過ぎれば返却するだけですので、中途解約時の違約金や残価清算のリスクもありません。

また、多くのレンタカー会社では走行距離の制限もありませんので、長距離で利用する場合にも便利です。

長期レンタカーに向いている個人・法人

長期レンタカーは、次のような個人・法人に適したサービスです。

  • 申込時の手続きを簡略化したい人
  • 長距離を走る予定のある人
  • 繁忙期などに一時的に増車をしたい法人

カーリースの利用には審査があるため、申込みに手間がかかってしまいます。対して、長期レンタカーは、オンラインや電話で予約するだけで簡単に借りられますので、使いたい時に気軽に利用することが可能です。

とくに法人の場合は、繁忙期の数ヶ月間だけの増車対応や、短期のプロジェクトでの車両の確保に活用することができます。

【法人向け】長期レンタカーがお得!料金比較と3つの注意点

カーリースを利用する場合は契約期間と条件に注意!スポット利用なら長期レンタカーも便利

カーリースは、初期費用を抑えて毎月定額の料金で新車に乗れるお得なサービスです。しかし、中途解約時の違約金や、走行距離の制限、残価精算など、利用に当たっては細かな条件が定められており、使い方によってはリスクがある点を知っておく必要があります。

より柔軟に長期間車を使いたい場合には、長期レンタカーも選択肢の1つです。業務レンタカーでは、1週間・1ヶ月の長期レンタカーもお得な料金で提供しています。予約日から20日以内の出発なら、Webで現車を確認して予約できますので、用途にあった車種を借りることができます。

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田川 英紀
19歳から自動車販売店にて勤務を経て26歳で現在の(株)カーチョイスを設立。現在45歳。2児の父。26年間自動車販売を経験してきたプロの目から見た自動車業界の記事を情熱を持って書きます。中古車販売業者は競合が何万店もあり、どれだけ頑張っても売上が伸びないため、「このままでは倒産してしまうかもしれない」という思いに暮れることもありました。そして、大きく方向転換しなくてはという思いと、人に喜んでもらえる仕事がしたいという思いから、「業務レンタカー」という仕事が誕生しました。
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