レンタカーに傷をつけてしまったとき。
「やばい!どうしたらいい!?」
「まずは誰に連絡するべき!?」
「修理費はいくらかかるんだろう……」
と、焦りや不安でいっぱいになるはず。
そこで今回は、レンタカー業者の立場から、レンタカーに傷をつけてしまったときの正しい対応法を解説していきます。
「小さい傷だから、ぶっちゃけバレないのでは?」というリアルな疑問にも迫っていきますので、ぜひご覧ください。
レンタカーの傷、小さい擦り傷なら見逃してくれる?
レンタカーに傷をつけてしまったとき。
「こんな小さな傷、黙っていてもバレないのでは……?」
「お金をいくら請求されるか分からなくて不安だから、言いたくないな」
「バレない方法とかないかな?」
こんな考えが浮かんでしまうこともあるかと思います。
良くないことと分かっていても、焦りや不安からバレないように……と考えてしまう。では実際のところ、レンタカー会社は傷を見逃してしまうことがあるのでしょうか。
見逃しちゃうことは「ある」
そもそも、かなり軽微な傷で「修理をするほどではない」と判断された場合は、傷を見逃してくれることもあります。また、ここだけの話ではありますが、やはり社員も人間ですから誤って傷を見逃してしまうことも実はあります。
ただ、こんな話をしていると「バレない可能性があるなら黙っておこう」という考えが浮かんできそうですが、果たしてそれでいいのでしょうか?実はこれ、かなりハイリスクな考えなんです。
バレたら高額な請求になる
レンタカーにつけてしまった傷を「黙っておく」のは、ハイリスク。
理由は「バレたら高額な修理費を請求される可能性が高い」からです。レンタカーにつけてしまった傷は、正しい対応をとることで保険適用になりますが、黙っていれば当然保険は適用されず「全額自己負担」となってしまうんです。
なお「正しい対応」については、見出し「レンタカーに傷をつけたときの正しい対応」で詳しく解説します。
自分で修理は絶対にしてはいけない
「これくらいの傷なら、自分で修理しちゃおうかな」との考えがよぎるかもしれませんが、自分で修理は絶対にしてはいけません。
まず、レンタカーは当然ですが他人の所有物です。無断で勝手に修理をほどこすのは、もってのほか。バレた場合は、本来よりも高額な修理費が請求される可能性があることを覚えておいてください。
身に覚えのないレンタカーの傷を見つけたら、どうする?
「あれ、知らないうちに傷がついている」
「この傷、私がつけた傷なのだろうか……」
という状況になることも、実は意外とあるものです。
この場合、まずは「あらかじめあった傷かどうか」を確認する必要があります。レンタカーを引き受けたときに、従業員から「この傷はもとからある傷です」との説明を受けていないかを思い出してみてください。もし記憶がない場合は、一度レンタカー会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
また、レンタカーの傷は「つけた記憶がない」「知らない」は基本的に通用しません。それを認めていたら、レンタカー会社はキリがないからです。
結論、レンタカー引き渡し時の傷の確認が、大変重要だということです。万一初めからあった傷だとしても、傷の存在に気づいたのが利用中or返却時であれば、その傷の責任は客側が持つことになってしまうでしょう。
レンタカーに傷をつけたときの正しい対応
さて、ここからは本題「レンタカーに傷をつけたときの正しい対応」を紹介します。正しい対応のポイントは次の2つ。
まず、傷をつけたとき・見つけたときは、速やかにレンタカー会社に連絡をしましょう。傷をつけてしまった事実や状況、傷の大きさを説明し、レンタカー会社にその後の対応指示をあおぎます。
ほとんどの場合は警察を呼ぶよう指示されると思いますが、軽微な傷であれば修理不要で警察を呼ばなくてもいいですよ、と許してくれる場合もあるのです。つまり、まずはレンタカーの持ち主に連絡し、指示を受けるのが確実だということです。
レンタカーに傷をつけたらお金はいくらかかる?
レンタカーに傷をつけてしまったとき、一番心配になるのが「お金」ですよね。「いったいいくら請求されるんだろう……」こんな不安を解消していきます。
レンタカーの傷の修理費は、車両保険・補償がきく場合ときかない場合の2パターンで話が変わりますので、それぞれ解説していきます。
事故証明の有無で保険・補償が変わる
まず、レンタカーの傷に対して保険・補償がきくかどうかは、主に「事故証明の有無」で決まります。(ただし、未申請の人が運転して起こした事故・無免許など例外はある)
事故証明は、正式には交通事故証明書と呼ばれ、交通事故が発生したことを証明する書類です。自動車安全運転センターに申請することで取得できますが、取得するには警察への届け出が必要なのです。なお、交通事故証明書の詳しい申請方法については「申請方法|自動車安全運転センター」をご覧ください。
保険・補償が適用されるときの費用
警察に届け出を行った上で事故証明を取得した場合は、保険・補償が適用されます。「車の保険なんて入ってないけど……?」と思われるかもしれませんが、レンタカー料金にはもともと基本補償が含まれていますので安心してください。
そしてレンタカー料金に含まれる補償内容(車両補償)は、自己負担額(免責額)5万円までが一般的です。(大型車両等は10万円)
自己負担額未満の修理費で済む場合は、全額自己負担となります。擦り傷の修理費は傷の大きさ・場所・車体カラーなどにもよりますが、修理費は数万~10万円程度と考えてください。
とはいえ「自己負担5万円はつらすぎる……」と感じる方もいることでしょう。そんな方は、あらかじめ任意保険に入っておくことをおすすめします。24時間あたり1,000~2,000円の支払いで、万一の自己負担額をゼロまで補償してくれますので加入しておくと安心ですね。
なお、レンタカーの任意保険についてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
保険・補償が適用されないときの費用
警察への届け出を行わず事故証明が取得できない場合は、保険・補償は適用されません。つまり、全額自己負担になるということです。
小さな擦り傷であれば10万円以内で収まることがほとんどですが、それでも保険が適用されるに越したことはありません。レンタカーに傷をつけたとき、傷に気づいた時点でレンタカー会社または警察に連絡するよう心がけてください。
まとめ
レンタカーに傷をつけてしまったとき、
「まずは誰に連絡するべき!?」
「修理費はいくらかかるんだろう……」
と、焦りや不安でいっぱいになることでしょう。そんな時は、まずレンタカー会社に連絡をしてください。対応指示をあおぎ、警察を呼ぶ必要があるのかどうかを尋ねます。このとき、修理が必要な場合は事故証明がなければ保険が適用されませんので、面倒でも必ず警察を呼ぶようにしてくださいね。
「レンタカーの修理費用、いくら請求されるんだろう……」と不安になるとは思いますが「隠すこと・自分で修理」は絶対にしてはいけません。保険がきかず、全額自己負担になるリスクが伴うことを忘れないでください。
田川 英紀
最新記事 by 田川 英紀 (全て見る)
- 黒ナンバー(軽貨物)の任意保険は高い?格安で加入するコツをご紹介 - 2024年11月11日
- 黒ナンバーの車は何?他のナンバーとの違いや取得方法を詳しく解説 - 2024年10月25日
- 黒ナンバーとは?他ナンバーとの違いや取得方法、メリットを詳しく解説 - 2024年10月11日
コメント